パリへの留学を志す

パリへの留学には2つの側面があります。

一つは、語学、音楽、絵画、バレェ、料理、菓子、デザイン、フラワーアレンジメント等々学ぶ内容の貴重性と先進性、今一つは、パリという街の持つ計り知れない付加価値を実感できるという点です。いずれも得がたい体験で、人生にとっていろいろな意味で転機になる試みになるでしょう。

  • 快適な留学が実現できるかどうか
  • 成功した留学といえるかどうか

が問題です。
パリで時間と費用を費やしただけといった結果に終わってしまわないか・・・。

ここでは、一般的な心得については触れず、留学生に関する諸条件が厳しくなりつつある最近の傾向を簡単にご説明します。

  1. 留学生に対する規制は厳しくなっています。
    外国人の不法就労、不法滞在が多く、フランス人の労働市場を狭める一因となっているとの判断があります。数年前に比べると、メトロの車中や街角で見かける外国人の数は大変増え、規制強化の方向に傾くのもやむなしという感があります。
    日本人は概して好感をもたれていますが、法と行政の前では、一外国人に過ぎません。
    (滞在許可証の更新や労働許可の取得は、当然より厳しくなっています。)
  2. フランスの経済、庶民生活は決して楽ではありません。
    日本と大きく異なる点は、TVAと呼ばれる高率の付加価値税(消費税と同じ、一部を除き19.6%)があることと、社会保険料の個人・会社負担が高額であることです。この2つはフランスの経済・社会情勢に大きな影響を与えています。
    市民生活はかなり質素です。他に比べ住居費は高く、パリ市内から郊外に移り住む人や本社を移転する会社が多くなっています。ワーキングホリデーも含め日本からの留学生が、アルバイトを見つけるのは容易ではありません。
  3. 必要な資金を留学前に一定蓄えておく必要があります。
    資金を充分に用意せずにパリへ来ると、途中で資金不足のために心ならずも帰国、というおそれがあります。近年のユーロ高により、留学経験のある先輩の話も、現在とは状況が異なりますから、よく注意しなければなりません。
    パリで生活していても反射的に円に換算してしまいがちですが、恐ろしいほど高く感じます。(フランス国立統計経済研究所INSEE1213日に11月のEU基準の仏消費者物価指数は前月比では0.6%上昇、前年同月比では2.6%上昇したと発表しています。これはかなり高いインフレ率です。)

冒頭から否定的とも思えるようなことを書き並べましたが、慎重に計画を立てることの大切さをご理解いただくためであり、決して留学したいという気持ちに水を差すためではありません。